祭礼や期間限定イベント、許可営業所とは別の施設でたばこを販売したい場合は、開催場所だけでなく、販売者がすでに持つ許可を確認する必要があります。結論から言うと、出張販売許可は、現に製造たばこ小売販売業を営む方が、許可営業所以外の特定場所で販売するための追加許可です。イベント当日だけの販売でも、直前申請で間に合うとは限りません。
出張販売許可は、既存の小売販売業者が取得する追加許可
財務省の「製造たばこの小売販売業の出張販売の許可」では、対象者を、製造たばこの小売販売業者で、その営業所以外の場所に出張して小売販売をしようとする者としています。
つまり、まだ小売販売業の許可を持っていない方が、出張販売許可だけを取得してイベント販売を始める制度ではありません。最初に、販売者名義、元になる許可営業所、出張販売場所の3点を特定します。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売者 | 元の小売販売業許可を持つ個人・法人と同じか |
| 元営業所 | 現在、製造たばこ小売販売業を営んでいる営業所か |
| 出張先 | 住所、施設名、売場位置、販売期間を特定できるか |
| 販売方法 | 対面販売、自動販売機、業務委託のいずれか |
出張販売場所は、元の営業所から独立した別の常設営業所として扱うものではありません。通常の小売店舗を新設する計画であれば、新たな小売販売業許可を検討します。
施設内・観光施設・季節イベント等が対象になり得る
財務省の取扱要領では、出張販売の対象となり得る場所として、主に次の類型を示しています。
- 閉鎖性と滞留性がある施設内
劇場、旅館、飲食店、駅、事務所等の施設内 - 観光施設内
観光公園等で、主に施設利用者が利用する場所 - 季節的・一時的に人が集まる場所
海水浴場、祭礼、期間限定イベント等
「イベント会場だから必ず対象」「1日だけだから許可不要」とは判断できません。会場の性質、期間、利用者、売場の位置、場所の使用権原を確認します。通常の店舗を出張販売の仕組みで継続運営することは、制度の対象から外れる可能性があります。
季節的・一時的な需要に対応する場所では、開催期間等の最終日までの期限が付くことがあります。開催日程が変わる可能性も含めて、相談時に説明できるようにしておきましょう。
売場の図面・使用権原・管理方法をそろえて申請する
申請前には、出張販売場所を使用できること、20歳未満の者の喫煙防止に対応できること、自動販売機を置く場合は適切に管理できることなどを確認します。
主な必要書類は次のとおりです。
- 出張販売許可申請書(たばこ事業法施行規則・別紙様式第21号)
- 出張販売場所を示す図面
- 他人所有の場所で販売する場合、その場所で販売できることを証する書類
- 必要に応じ、20歳未満の者の喫煙防止に関する誓約書
- 業務委託で販売する場合、必要に応じて委託内容を示す書類
図面には、施設全体の中で売場がどこにあるか、自動販売機を置く場合は管理者からどのように見えるかを示します。施設管理者の承諾書等には、販売者、販売場所、期間が申請内容と一致するよう記載します。
申請書は、出張先の最寄り支社ではなく、元になる許可営業所の最寄りのJT支社へ提出します。財務局または財務事務所が審査し、許可条件と期限に従って販売を開始します。
標準処理期間は月末から2か月以内。開催日から逆算する
申請手数料は不要です。期限付き許可等を除き、許可後に登録免許税3,000円を納付します。財務省の事務処理規程では、季節的または一時的な需要への対応として期限を付した許可は、登録免許税が課されない取扱いを示しています。自社の申請が期限付きとなるかは、事前に窓口へ確認してください。
標準処理期間は、申請書を受理した日の属する月の末日から2か月以内です。申請が月初でも月末でも起算点は受理月の末日であり、書類補正等の期間が別にかかることもあります。短期イベントだから数日で許可されるとは考えず、企画段階から相談しましょう。
許可を受けた出張販売を取りやめたときは、遅滞なく届出が必要です。期限付き許可の終了と、予定より早く取りやめる場合の手続を分けて確認してください。
岐阜県では岐阜財務事務所とJT愛知支社へ相談する
東海財務局の岐阜財務事務所案内では、財務課の担当業務として「たばこ出張販売」を掲げています。2026年7月21日時点の電話番号は058-247-4112です。
申請書の記載方法と提出先は、元の許可営業所を管轄するJT支社へ確認します。JTの支社窓口一覧によると、岐阜県はJT愛知支社の許可担当(電話052-350-3164)が管轄です。出張先が県外の場合は管轄関係の確認も必要になるため、元営業所と出張先の両方の住所を伝えてください。
相談前には、元営業所の許可情報、イベント概要、会場図、販売期間、場所管理者、自動販売機・業務委託の有無をそろえておくと、確認事項が明確になります。
よくあるご質問
小売販売業許可を持っていませんが、1日だけ出店できますか?
出張販売許可は、現に製造たばこ小売販売業を営む方を対象とする追加許可です。元になる許可がない場合、出張販売許可だけで販売を始めることはできません。販売者と販売形態から必要手続を組み直す必要があります。
祭礼の開催直前でも申請できますか?
提出はできますが、開催日までに許可されるとは限りません。標準処理期間は受理月の末日から2か月以内です。場所使用の承諾や図面の準備も必要なため、主催者との調整段階から管轄窓口へ相談してください。
イベントスタッフへ販売業務を任せられますか?
業務委託による販売を予定する場合、委託内容を明らかにする書類が必要になることがあります。許可名義人、在庫・売上の管理、20歳未満の者への販売防止、現場責任者を整理し、申請前に窓口へ確認してください。
まとめ:元の許可と開催場所を先に確定する
たばこの出張販売許可は、既存の小売販売業者が許可営業所以外で販売するための追加許可です。元営業所、出張先、販売期間、場所の使用権原、販売方法を整理し、図面等を添えて申請します。短期イベントでも即日処理を前提にせず、開催日から逆算して準備してください。
「この催事は出張販売の対象になるか」「会場図と承諾書をどう準備するか」という段階のご相談も可能です。初回相談は無料ですので、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
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