たばこ販売店を移転するときの許可|仮移転との違い

たばこ販売店を移すとき、「住所変更の届出だけでよい」と考えるのは危険です。結論から言うと、通常の移転だけでなく、店舗改築中の仮移転にも移転先で販売を始める前の許可が必要です。この記事では、移転・仮移転・一時移転の違い、審査項目、必要書類と、岐阜・愛知の相談先を整理します。

目次

営業所を動かすときは住所変更届ではなく移転許可を確認する

財務省の営業所移転許可の案内では、製造たばこ小売販売業者が営業所を移転、仮移転または一時移転しようとするときは、たばこ事業法第25条に基づく許可手続の対象とされています。

申請時期は、移転先でたばこ販売を始める前です。会社や屋号が同じでも、販売する営業所の場所を動かすなら、単なる商号・住所変更の届出で済むとは限りません。新しい賃貸借契約や改築工程を確定する前に、移転の種類と許可の見込みを確認してください。

営業所移転許可の申請手数料は不要です。ただし、許可前に移転先で販売を始めるための制度ではないため、営業を止めたくない場合は、審査期間を含めて移転日から逆算する必要があります。

通常の移転・仮移転・一時移転は「元の店へ戻るか」で分ける

まず確認したいのは、移転後に元の営業所へ戻る予定があるか、その移転が必要になった理由は何かという点です。呼び方を自己判断せず、計画の実態を整理します。

区分想定される場面確認のポイント
通常の移転旧営業所から新営業所へ販売拠点を移し、原則として旧営業所へ戻らない移転先の位置、距離、取扱予定高等の基準を確認する
仮移転店舗改築等のため一時的に移り、工事等の完了後、直ちに元の営業所へ戻る復帰予定、仮移転先、工事期間を整理する。許可期限は原則1年以内
一時移転財務省手続ページが対象に挙げる一時的な移転。公共工事・激甚災害等に起因する移転には別の特例がある移転理由と期間により取扱いが変わるため、仮移転と決めつけず相談する

財務省「製造たばこ小売販売業許可等取扱要領」は、仮移転を「店舗改築の工事等のため一時的に移転し、工事等の完了後直ちに移転前の営業所へ復帰する場合」としています。単に「短期間だけ別の場所で売る」ことを、すべて仮移転として扱うわけではありません。

移転先では距離と取扱予定高を確認し、仮移転には特例がある

通常の営業所移転では、新規の小売販売業許可と同様に、移転先の位置や既設営業所との距離、取扱予定高等が審査対象になります。旧営業所の近くへ動くだけでも、自動的に許可されるわけではありません。

一方、仮移転には、元の店へ戻ることを前提とした取扱いがあります。現行の取扱要領では、主に次の基準が示されています。

  • 距離基準は、原則として通常の基準距離に80%を乗じた距離へ読み替える
  • 取扱予定高の基準は、満たしているものとみなす
  • 仮移転先が、元の営業所と既設営業所を結ぶ直線距離の2分の1を超えない範囲内にある場合は、距離基準を満たすものとみなす
  • 仮移転の許可期限は、原則として1年以内で必要と認める期間。正当な理由があれば更新できる

これらは、仮移転に当たることが前提の特例です。地図上の直線距離だけで判断せず、改築工事の内容、仮移転期間、元の営業所への復帰計画、周辺の既設営業所を資料にして事前相談してください。

必要書類をそろえ、受理月の末日から2か月を見込む

移転許可の申請書は、たばこ事業法施行規則別紙様式第20号です。財務省の案内では、主な添付書類として次の資料が示されています。

  • 移転先の営業所の位置を示す図面(必須・様式は任意)
  • 予定営業所が自己所有でない場合は、所有者の同意書または賃貸借契約書の写し
  • 許可申請者以外の者が営業・管理する場所に自動販売機を設置する場合は、20歳未満の者の喫煙防止に関する誓約書

提出方法は持参、郵送または宅配便等で、提出先は移転先の予定営業所の最寄りのJT支社です。申請手数料は不要ですが、標準処理期間は申請書を受理した日の属する月の末日から2か月以内とされています。これは申請から必ず2か月で許可されるという保証ではないため、移転日を決める前に窓口へ申請時期を確認してください。

  1. 移転理由、移転先、元の営業所へ戻るかを整理する
  2. 賃貸借契約や工事日程を固める前に、財務局等へ区分と基準を相談する
  3. 位置図、使用権原の資料、必要な誓約書を準備する
  4. JT支社へ申請し、許可後に移転先で販売を始める

岐阜・愛知の提出先はJT愛知支社、相談先は移転の種類で変わる

岐阜県と愛知県の通常の移転は、移転先を管轄する東海財務局へ相談します。仮移転・一時移転は、仮移転先を管轄する財務局または財務事務所等が相談窓口です。申請書の提出先は、いずれも移転先の最寄りのJT支社となります。

移転先・手続相談先電話
岐阜県・愛知県の通常移転東海財務局 理財部理財課052-951-2546
岐阜県内の仮移転・一時移転岐阜財務事務所 財務課058-247-4112
愛知県内の仮移転・一時移転東海財務局 理財部理財課052-951-2546
岐阜県・愛知県の申請書提出日本たばこ産業株式会社 愛知支社 許可担当052-350-3164

JT愛知支社の所在地は、2026年7月24日時点で、〒460-0026 名古屋市中区伊勢山2丁目12番1号です。財務省の手続案内に掲載された受付時間は、祝祭日を除く月曜日から金曜日の9時00分から17時40分です。

窓口は、財務省の財務局担当課一覧、東海財務局の各課連絡先、JTの支社窓口一覧で最新情報を確認できます。仮移転と一時移転のどちらに当たるか迷う場合は、移転理由と復帰予定を伝えて相談してください。

よくあるご質問

Q. 店舗改装中だけ別の場所で販売する場合も許可が必要ですか?

A. はい。店舗改築等のため一時的に移り、工事等の完了後直ちに元の営業所へ戻る場合は、仮移転の許可手続を確認します。仮移転の許可期限は原則1年以内ですが、移転先で販売を始める前に申請してください。

Q. 旧店舗のすぐ近くなら必ず移転できますか?

A. 必ずではありません。移転前の営業所周辺へ移る場合や仮移転には基準上の特例がありますが、位置関係、既設営業所、取扱予定高、移転理由等によって判断されます。物件契約前に位置図を用意して確認してください。

Q. 申請中に移転先で販売を始めてもよいですか?

A. 営業所移転は許可手続です。申請書を出しただけで販売を始めず、許可を受けてから移転先で販売を開始してください。標準処理期間を踏まえ、旧営業所の退去日や改装開始日から逆算することが大切です。

まとめ:契約と工事の前に移転区分と許可日程を確認する

たばこ販売店の営業所を移すときは、通常の移転、仮移転、一時移転のいずれでも、移転先で販売する前に許可手続を確認します。特に仮移転は、元の営業所へ戻る計画、原則1年以内の期限、距離基準の特例を前提に審査されるため、短期移転という名前だけで判断しないことが重要です。

「店舗改築中の販売場所をどう確保するか」「予定物件で移転基準を確認したい」という段階のご相談も可能です。初回相談は無料ですので、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

本記事は2026年7月24日時点の公表資料に基づく一般的な情報です。移転・仮移転・一時移転の区分、許可基準、特例、提出書類等は、移転理由や営業所の位置、許可状況によって異なります。物件契約、工事着手、販売開始前に、管轄財務局等およびJT支社の最新案内をご確認ください。

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