岐阜の飲食店営業許可|手数料・流れ・届出の順番

バーやスナック、カフェを開く準備を進めていると、「保健所の許可」「警察署への届出」「消防への届出」と、いくつもの手続きが出てきます。結論からお伝えすると、順番は保健所(飲食店営業許可)が先、そのあとに警察署と消防署です。岐阜市内なら申請先は岐阜市保健所、新規の手数料は18,000円。そして最初に動くべきタイミングは、申請のときではなく内装工事に着工する前です。

目次

飲食店営業許可は、お店づくりの一番はじめに必要な許可

お客様に食事やお酒を提供する店舗を営業するには、食品衛生法にもとづく飲食店営業許可が必要です。バー、スナック、居酒屋、カフェ、ガールズバー、コンセプトカフェなど、業態が何であっても、店内で飲食物を提供するのであればこの許可が出発点になります。

深夜0時を過ぎてお酒を出す場合の届出も、接待をともなう営業の許可も、飲食店営業許可があることを前提に組み立てられています。順番を間違えると、後の手続きがそこで止まってしまいます。

岐阜市の窓口・手数料・必要書類

岐阜市は中核市(人口が一定規模以上で、県ではなく市が保健所を持っている自治体)のため、市内で営業する場合の申請先は岐阜市保健所です。岐阜県も「岐阜市は中核市として独自の様式を定めている」と案内しているとおり、県の様式ではなく岐阜市の様式を使います。なお、施設が満たすべき基準そのものは、岐阜市内であっても岐阜県条例で定められたものが適用されます。

申請窓口岐阜市保健所 食品衛生課(岐阜市都通2丁目19番地 2階)
電話058-252-7194
手数料(新規)18,000円
手数料(更新)14,400円
手数料(短期・3か月以内)6,000円
※既存の建物を利用したものに限る
手数料(臨時・1か月以内)3,000円
申請の時期営業開始の少なくとも14日前まで
許可証の発行施設確認(施設検査)の後、通常2週間程度

手数料は2026年(令和8年)4月1日に改定されています。他のサイトには改定前の金額が残っていることがあるため、金額を見比べるときは更新日にご注意ください。

岐阜市以外の岐阜県内の市町村で営業する場合は、管轄の保健所(岐阜県)へ申請します。手数料の額は新規18,000円・更新14,400円で岐阜市と同じですが、様式と提出先が異なるため、店舗の所在地がどちらの管轄かを最初に確認してください。

提出する主な書類は次のとおりです。

  • 営業許可申請書・営業届(様式第7号/岐阜市の様式)
  • 施設の構造及び設備を示す図面(事業譲渡の場合は省略できます)
  • 水質検査の結果(水道水以外の水を使用する場合。過去1年以内のもの)

このほか、申請のときに食品衛生責任者であることを証明するものの原本または写しを持参します。あわせて、その場で施設の立会い(検査)日の予約をします。

申請から許可までの4ステップ

岐阜市の場合、手続きは次の流れで進みます。

  1. 事前相談/工事に着工する前に、施設の平面図などを持って相談します。居抜き物件の場合も同じです
  2. 申請/営業開始の少なくとも14日前までに手続きします
  3. 施設検査/保健所の職員が現地に立ち入り、施設が基準に合っているかを確認します
  4. 許可証の交付/施設確認の後、発行まで通常2週間程度かかります

日程の逆算で気をつけたいのは、「14日前に申請すれば間に合う」わけではないという点です。岐阜市が示している2週間程度という期間は、施設確認が終わってから許可証が発行されるまでのもの。申請してから施設検査の日程を調整する時間も必要です。オープン日が決まっているなら、14日前は最低ラインと考え、1か月前には申請できる状態にしておくと安全です。

もうひとつ見落としやすいのが1番目の事前相談です。着工前、つまり内装工事が始まる前に行うことになっています。厨房と客席の区画、手洗い設備の位置と数、床や壁の材質などには基準があり、工事が終わってから基準に合っていないと分かると、やり直しの費用が発生します。内装業者に図面を引いてもらった段階で一度相談しておくと、この手戻りを避けられます。

食品衛生責任者とHACCPの準備も忘れずに

飲食店営業許可を受けるには、施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。栄養士・調理師・製菓衛生師・食品衛生管理者の資格を持っている方は、そのまま就任できます。資格がない場合は、養成講習会を修了することで資格を得られます。

岐阜市の場合、講習会は会場に集まる方式と、パソコンなどで受けるeラーニング方式のどちらかを選べます。会場方式は年4回の開催で、許可申請のときに受講料を添えて岐阜市食品衛生協会(岐阜市保健所内)へ申し込みます。受講料は次のとおりです。

  • 会場集合方式/協会員 8,000円、非協会員 10,000円
  • eラーニング方式/10,000円(事前に協会のサイトから申し込み、入金後に受講開始の案内メールが届きます)

会場方式は年4回しか開催がないため、開業日から逆算すると間に合わないことがあります。日程が合わない場合はeラーニング方式を検討してください。

また、2021年6月1日から、原則としてすべての食品等事業者にHACCPの考え方を取り入れた衛生管理が義務づけられています。小規模な飲食店の場合は、業界団体が作成した手引書に沿って衛生管理計画をつくり、日々の記録を残す形で対応します。許可を取った後も続く作業なので、開業準備の段階で記録の方法を決めておくとスムーズです。

深夜営業・風営法の手続きとの順番

飲食店営業許可の後に、営業の内容によって次の手続きが必要になります。営業スタイルによって、必要な手続きも、逆算すべき日数も変わります。

営業の内容必要な手続き提出先時期の目安
深夜0時以降もお酒を提供する深夜酒類提供飲食店営業開始届出警察署営業開始の10日前まで
接待をともなう営業をする風俗営業許可(1号営業)公安委員会(警察署経由)標準処理期間があるため、余裕をもった申請が必要
建物の全部または一部を店舗として使い始める防火対象物使用開始届出消防署使用開始の7日前まで(規模により不要な場合あり)

深夜酒類提供飲食店営業の届出については岐阜の深夜酒類提供飲食店営業届出|流れ・必要書類・10日前ルールで、接待をともなう営業の許可については岐阜の風俗営業許可|申請の流れと期間でそれぞれ詳しく解説しています。

なお、これらの手続きでは店舗の図面を繰り返し使います。保健所に出す図面、警察署に出す平面図や求積図(客室や営業所の面積を計算根拠つきで示した図面)は、求められる精度や記載事項がそれぞれ異なりますが、もとになる寸法は同じです。最初に正確な実測をしておくと、後の手続きが楽になります。

よくあるご質問

居抜き物件を借りました。前のお店の許可を引き継げますか?

営業する人が変われば、原則として新たに許可を取る必要があります。設備がそのまま残っていても、許可は施設と営業者の組み合わせに対して出されるためです。ただし、相続や法人の合併など一定の場合には、地位の承継(前の営業者の許可上の立場をそのまま引き継ぐこと)として、届出で足りることがあります。物件を決める前に、どちらにあたるかを確認しておくと安心です。

許可の有効期間はどれくらいですか?

飲食店営業許可の有効期間は、法令上5年を下回らない範囲で定められ、施設の状況などに応じて決まります。実際の期間は交付された許可証に記載されますので、受け取ったらまず期限を確認してください。期限が切れると営業を続けられなくなるため、期限前に更新の申請が必要です(岐阜市の更新手数料は14,400円)。

テイクアウトやお菓子の販売も始めたい場合は?

調理したものをその場で提供するのか、包装して販売するのか、菓子を製造するのかによって、必要な許可や届出が変わります。飲食店営業許可だけでは足りない場合があるため、メニューの内容が固まった段階で保健所に確認してください。

まとめ|図面ができた段階が、相談のタイミング

  • 飲食店営業許可は、すべての飲食店営業の出発点になる許可
  • 岐阜市の窓口は岐阜市保健所食品衛生課、新規手数料は18,000円(2026年4月1日改定)
  • 許可証の発行は施設確認の後、通常2週間程度。申請は営業開始の少なくとも14日前までだが、日程には余裕を
  • 事前相談は内装工事の着工前に
  • 食品衛生責任者の資格取得と、HACCPに沿った衛生管理の準備が必要
  • 深夜0時以降の酒類提供は10日前までの届出、接待をともなう営業は許可が別に必要

開業日から逆算すると、保健所・警察署・消防署の手続きは同時並行で進めることになります。「何がどの順番で必要なのか分からない」という段階のご相談で構いません。物件の図面ができた時点でご相談いただければ、必要な手続きと日程を整理してお伝えします。初回相談は無料です。

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出典・参考

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案への適用を保証するものではありません。制度の内容は改正される場合があります。

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